昨年の12月6日、ソフトバンクが提供する通信サービスが全国で使用できなくなるという通信障害が13時39分頃より約4時間半発生。

　被害は3千60万件におよび通信障害としては過去最大規模となった。ちなみに総務省が「重大事故」として提示している条件は、3万件以上かつ1時間以上の通信障害。

　今回のケースはその約1000倍にもなり、日本の全回線の約20％が被害を受けたかなりの大事故だったことが分かる。

　この通信障害で、日本全国さまざまな問題が発生しているのをニュースやSNS上で見たが、風俗界でも色々とトラブルが発生していた様子。

　その多くがお客さんとの連絡が途絶えたというケースだった。福岡の某デリヘル店では、通信障害が発生する前に15時の利用予約を入れていたお客さんがいた。15時前に確認の電話をしたところ不通。

　そのまま予定時刻は過ぎ流れてしまったとか。夜になりそのお客さんから連絡が入ったようで、ソフトバンクユーザーであり、ホテルに入る前に電話しようとしたが繋がらずそのまま諦めてしまったとのことだった。

　また、ホテルに派遣されたソフトバンクユーザーの女の子たちは、電話が使用できない状況のため、ホテルのwifiに繋ぎLINEによる連絡方法を取ったようだが、お客さんの自宅へと派遣されておりwifiが無かった北九州の某デリヘル店在籍のMちゃんは、迎えの連絡が取れず困惑。

　しばらく付近で待っていたようだがちょうど送迎車が混みあっており、諦めて40分かけて事務所まで歩いて戻った。

　「待機所がちょっとしたパニックになって大変でした」と語ってくれたのは、福岡の某人妻デリヘル店。10時から17時まで勤務予定の人妻さんが、「携帯が繋がらない！」と大騒ぎ。

　自宅で体調がすぐれない子供が療養していたようで、何かあったらすぐに連絡するように伝えてその日出勤していた。

　そんな状況の中、この通信障害が発生。入っていた予約をすべてキャンセルして急遽帰宅していったそうだ。

　同じく風俗街である中洲の南新地でも話を伺ってみたが、電話でのやりとりが重要なデリヘル店に比べてそこまで大きな問題にはならなかったようだ。

　「連絡が取れなくなった予約客が何人かいましたが、時間になったら直接店に来てくれたので大丈夫でした」と某ソープランド店長。

　他の問題といえば、「女の子たちが更新しているブログをアップするためにwifiがある受付の周りに集まってきて混雑していたくらいです。

　2階まではギリギリwifiが届くんですけど、それ以上の階は繋がらないので（笑）」と当日の様子を語ってくれた。

　実は筆者もソフトバンクユーザーであり、支給されている会社携帯もソフトバンク。もろにその被害にあったひとりだ。

　正直最初に個人のスマホがずっと圏外になっていたときは外にいたこともあり状況が分からず、「携帯料金払えてなかった?!」と焦ってしまった。

　会社に戻り通信障害であることが分かってひと安心したのだが、今度は16時に予定していた某デリヘル店の取材・撮影の連絡が取れず大慌て。

　撮影スタジオの場所をだいたいは伝えていたのだが、詳しくは当日近くまで来てもらってから改めてという段取りだったため、予定時刻前からスタジオがあるビルの周りをグルグル回っていた。

　幸い連絡が取れないながら近くまで来てもらっており、何とか見つけることができたが、携帯が使えないだけでどれだけ不便なんだと改めて思った次第。昔は簡単に友達と携帯無しで集まったりしてたんだけどなぁとアラフォーの筆者は感慨深くなってしまった。

　17時30分過ぎ、西日本エリアではサービスが復旧し、ようやく元の日常へと戻ったわけだが、現在はどこもかしこもITの時代。

　デジタルなものに頼りすぎるのも問題が発生したときちょっと怖いなと考えさせられた出来事であった。

　というわけで、アナログである紙媒体の本誌「月刊アソビーノ」を今年もどうぞよろしくお願します（笑）。