今や人妻と並び、性風俗における一大ジャンルにまで成長した〝ぽっちゃり娘〟。ここ九州では、10年前に比べ10倍ほどにも専門店の数が膨れ上がっており、今後もまだまだ増えていきそうな勢いだ。

　当然のことながら、昔からおデブちゃんは風俗店に在籍していた。しかし、「スタイルも良くて可愛い子がいっぱいいますよ～！」と宣伝することはあっても、それを「ぽっちゃりな女の子がタップリですよぉ～」として売り出すことはかなり稀なことであった。

　そして、売り出すにしてもおデブちゃんや豊満な女性は、SM店でプレイの一環として（圧迫プレイなど）のオプション的な意味合いを含めて在籍させるなどが主流であったのだ。

　そういった中、関東や関西の大都市圏ではコアなファンに支えられて徐々にではあるがぽっちゃり専門店がジャンルとして少しずつ増えていき定着していった。

　その流れがここ九州にも流入し、同じく専門店が誕生していったというわけだが。しかし、いったいなぜ、これほどまでにぽっちゃり専門店は、ブレイクしたのだろうか。

　この勢いの大きな要因のひとつとして、「料金の安さ」が挙げられる。当コーナーでも以前取り上げたことのある、デフレによる風俗店の低料金化。これをいち早く料金に反映させたのがぽっちゃり専門店だったのだ。

　九州における専門デリヘルの平均相場は驚きの60分7千円から8千円といったところ。中には120分1万円というロングコースながらも低料金を打ち出しているお店まである。不況下の今、ユーザーの関心はまず料金にあり、そのニーズにぴったりと合致している、というより合わせやすかったといってもよい。

　また、ハードなサービスに対応している店が多いという点も挙げられる。

　ぽっちゃり専門店には、AFをはじめとした、かなり過激なオプションにまで対応できる女の子が、ノーマルなお店に比べ相対的に多い。低料金でありながら、過激でハードなサービスを提供。これが風俗ユーザーの満足度につながっている。

　以上で述べた理由が、どうしてぽっちゃりGALだけにあてはまったのか?このようなぽっちゃりブームの中、専門店を経営する店長はどのように思っているのだろうか。10年前にいち早く福岡でぽっちゃり専門デリヘル店を立ち上げたS氏に話を聞いた。

　「一般的な風俗店の場合、女の子選びで重視するのは細くてスタイルのいい子。ぽっちゃりした女の子をNGにする店も多いですよね。そこに目をつけたんです。言葉は悪いケド、あぶれた子だったらカンタンに集まるだろう、と考えたんです。求人広告に〝太め〟とか〝スタイルを気にしない〟と書いたら電話が鳴りまくったんですよ」（S氏）

　そのようにして次々に女の子を集めたS氏は、満を持して専門店をオープン。するとすぐに反響が出て軌道に乗っていったという。そこで感じたことは、ぽっちゃりの女の子たちの愛嬌の良さ。サービス精神旺盛で、オプション全部OKという子がかなりの割合で存在した。

　やはりどこかしらコンプレックスを抱えている子も多く、それをサービスで頑張ってお客さんを満足させようと考えているのではないだろうか。しかも、低料金なのだからお客からすればお得感はタップリだ。

　また、嬉しい誤算だったとS氏が続ける。「オープンさせた当初はぽっちゃり好きの男性に流行ってくれればいいなと思ってたんですけど、それだけではなかったんですよ。いわゆるノーマルな性癖の人からの電話も普通にあってリピーターになってくれたりと。安さで食いついて、サービスでハマってくれたんでしょうね」（S氏）

　さらに最近では〝ぽっちゃり〟とまではいかないくらいの女の子も増えているという。ちょっとだけふくよかかなって程度の可愛い女の子でも面接を受けに来ており、結果在籍する女の子の質が上がってきているのだ。

　S氏のお店でも「それこそ深キョンをひと回り大きくしたくらいな（笑）。自分ではぽっちゃりと思って面接に来たと言っていましたけどね」というコトがあるとか。このあたりがぽっちゃり好きのユーザー以外からの支持にもつながっているのだろう。

　空前のぽっちゃりブームの背景を見て来たが、やはりユーザーのニーズにうまく合致しているという印象だ。激安店が大半である専門店には、愛嬌満点、可愛くてサービス精神旺盛のぽっちゃり娘がてんこ盛り。

　〝安くてうまい〟はいつの時代でも最強のアピールとなる。今後は増えてきたゆえの飽和状態になってくると思われるが、さらなる値下げや新しいアイデアで勝負してくる専門店が登場してくるだろう。ますます目が離せない。ぽっちゃり娘万歳！